無知の痴

私が嫌がるのだからあなたが悪いを叫ぶ人はむしろ処されるほうであろうし、安楽死を認めるべきと叫ぶ人は安楽死制度があったなら安楽死を選ぶよう誘導するいじめに遭っていたであろう、という価値観で生きている。

生きることに自責を覚えるが他罰に責を感じない人は、それをひっくり返すべきであろう。あなたがあなたをいじめるように他人をいじめてはいけない。

若い頃「無知の知」という言葉にほくそ笑んでいた人たちには、その知るべき知のなかに「生の肯定」がすっぽり欠けている人がしばしいるように見受けられる。マズローなどの階層ではないが、最も知り受け入れるべきことを欠いて、その上にどんな倫理や人間観が育とう。